どうぶつ村は人と動物が共生するためのルール作りの基盤を作り上げていきたいと考え、福岡市東区を拠点に
地域ボランティア活動やドッグランの整備を進めております。

どうぶつ村コラムVOL.12 お散歩注意報!
 春から梅雨前までは、本当にお散歩が気持ちいい季節ですね。犬や猫たちもとても気持ちよさそうにしています。もちろん散歩好きのワンちゃんには、季節にかかわらずいつも元気爆発の子たちもいるようですが。
 冬の時期には一時減少する交通事故がまた増えてきました。当院のパターンとしては、午後11時ごろに鳴る電話はもしかしてと感じてしまいます。この時間帯はワンちゃんのお散歩が結構多いようです。というのも、交通量がかなり減る時間帯でもあり、ゆっくり散歩したい方が好んで出かけるようです。

そこで飼い主さんは公園や人通りの少ないところで引き綱(リード)を外し、解放されたワンちゃんたちは自由に走り回ったり探索したりと大いに羽を伸ばし一日の巣穴生活(自宅)のストレスを発散します。抱っこできる小型犬にはもともと引き綱などは付けず、その場に来ると降ろしてもらいクンクンとあちこちを嗅ぎまわりはじめ探索開始。
ありふれた光景ではありますが、とても危険の多い散歩方法なのです。
 広場、駐車場、歩道や玄関先からの不意な飛び出しが事故原因となります。交通事故のほぼ100%はノーリード、つまり引き綱なし。事故被害者のすべてが、「飛び出したりなんていままでなかったのに」「いままでは大丈夫だったのに」「たまたま飛び出した」「いつもは離れずついて来るのに」のどれかを必ず口にします。犬の場合、当院では50%近くが来院時に死亡している傾向にあります。死亡しているとき飼い主さんは、皆肩を震わせ涙をこぼし先の言葉を漏らします。毎月のように出くわすこのシーンに、僕らは「あー、またか」とこころでつぶやき、血に濡れた亡き骸を清浄します。
 いままでにないちょっとした行動、それが命取りになります。はじめて車道に飛び出した日が命日にならないよう、お散歩には引き綱(リード)を忘れないようにしましょう。
 
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